Life Is Strange 2 の感想:現代人に一石を投じる個性的なキャラクターたち

数年前から『Life Is Strange』シリーズにハマっていて、全作品をプレイしました。
(注意:ネタバレを含みます!!嫌な人はBACK!!)


◆Life Is Strange
【人生は選択肢だらけ でも もし 選び直すことができたら】

プレイヤーの選択によって物語の内容が変化するアドベンチャーゲーム。
PCを含む各種機種に対応。モバイルもあるよ

「プレイヤーの選択によって物語の内容が変化する」という風に、バタフライ効果をテーマとしています。

初代の『Life Is Strange』の感想はまた次に。



今回の『Life Is Strange 2』
【ひとつの選択だけで 人生は決まらないから】

【ストーリー】

主人公は、シアトルに住むごく普通の兄弟。
兄の名前はショーン、弟はダニエル。
ある日、父親が警官に誤発砲され亡くなってしまい、その際にダニエルが超能力(サイコキネシス)に目覚める。父親を発砲した警察官もろとも近所の家々を破壊してしまう。
自分たちに容疑がかかると恐れた兄は弟を連れ、自分たちの居場所を求めて父親の故郷であるメキシコ「プエルト・ロボス」までの逃避行を始める。



【前作との比較感想】

前作とは打って変わって規模感がとても大きい印象。
前作は小さな田舎町で起こった事件を子供の目線で解決していき、その中で、複雑な子供社会、大人へ成長していく葛藤、子供にはちょっと危険な場所に入ったりと、主人公の心情が豊かに表現されていて楽しかった。
良い意味でも悪い意味でも行動範囲が限られた範囲の中での物語でした。
最後のほうは大変な事になってたけど。
今回は、逃避行劇とだけあって、警察から逃げたり、野宿をしたり、ハッパの密売を手伝ったりと、「えー!大人でも危険でしょ!?」って場面がすごく多かった。

ストーリーの起伏も激しく、場面も代り映えし、普通の子供なら体験できないような、そんな物語をこの兄弟は歩んでいました。そんな逆境にも負けない主人公たちの芯の強さ、粘り強さには感服しました。



【Life Is Strangeシリーズの楽しみ方】

Life Is Strangeシリーズの楽しみの醍醐味は「自分だったらこうするなあ」って思いながら選択肢を選んでいくこと。
だんだんと、兄ショーンに感情移入していって、最初はなんだこのクソガキって思ってたダニエルもすごーく愛らしくみえてくる。

前作は「友達愛」、今回は「家族愛」といったところ。
この兄弟は色んな家族が出来ていったんだなあ。
「父親」「キャンプの仲間たち」「別れたはずの母親」「長い間会っていなかった祖父母」「道中に出会う優しい大人」

この兄弟以外のキャラクターもかなり個性があって愛着がわく。

そして今回は兄弟の仲の良さや周りとの親密度などによって結末が数種類になっているようです。
基本的にわたしは、兄弟仲や周囲の親密度も高く、ダニエルの道徳性も高くなるように接してきました笑


【現代人の生き方に一石投じているキャラクターたち】

特に今回印象が強かったキャラクターが、主人公たちの母親「カレン」と、旅するジャーナリスト「ブロディ」

◆ブロディ(Brody Holloway)
兄弟の手助けをしてくれる、心優しいジャーナリストでした。
車で各地を旅しながら、取材をし、その日暮らしで生計をたてている模様。

常に不安を抱えながら生きている現代人と反する生き方をしていて、とても魅力的でした。
大人として、主人公ショーンに対する距離感もうまく、手助けの方法も押しつけがましくない。兄弟をとても心配し、新味になってアドバイスもしてくれる。
去り際もかっこいい。自由と責任が一緒なのも分かってる。

自由人だからこそ人の心に寄り添うのが上手なんだあ、、、とか思いました。
単純に、旅する生活って憧れますよね。
毎日会社にいって仕事して、何してんだろって人は多いと思う。
そんな人に心に「それで良いの?」って質問を投げかけてくれるキャラクターでした。


◆カレン
主人公の母親。
ゲームを最後まで通して「家族愛」を感じられたのは彼女のおかけでした。
兄ショーンとの確執もあったものの、それを解いてストーリーがどんどん進んでいきます。

カレンには特に共感を覚えました。
彼女は、「娘であること」「妻であること」「母親であること」に疲れてしまい、全てを捨てて逃げだしてしまった。
親には勘当され、子供からも恨まれる。それでも彼女は逃げたかったんだ。

生きていると皆、何かしらの役割を背負ってますよね。
仕事場でもそうだし、家族の中でもそう。
「良い母親、良い子供、良い上司、良い後輩」「うちはこうだから」「~~として頑張らなきゃ」
それを壊したくなる時ってありません?

カレンは、そんな役割を壊していって、家族の知らないところで自由に生きていました。
「あ、私も辛かったら逃げていいんだ」って思わせてくれるキャラクターでした。
その気になれば、人間、どうとでもなるなーと。
気の合う仲間と、適度な距離感で自由に生きていく。
ブロディとも被りますが、「自分の気持ちを押さえつけずに自由に生きるのも良さそうなものだな」って感じました。

ちょっと泣いちゃいました。


【まとめ】

全体を通して今作は共感性がとても高かったです。何回も泣きました。
(自分が年をとったからだろうか…)
主人公たちの芯のある行動力にも感銘をうけましたし、それを取り巻く現代人の生き方に疑問符を投げかけている個性豊かなキャラクターたちが特に印象に残りました。

上のあげたカレンとブロディもそうですが、主人公の兄弟もそうです。
警察から逃げたり、ラストスパートの場面では「今のこの現代社会に背いていくの!?それで生きていけると思ってるの!?」

なーんて思っちゃいましたが、現代社会で生きていくのが当たり前、って考えてしまっている自分が、自分自身の可能性を狭めているだけなのかもしれないですね。


【ひとつの選択だけで 人生は決まらないから】
その通りですよね。
良いと思って行動したことが、どんな事態を招くか分からない。

それはゲームの中でなく現実世界も一緒なんだよなぁ。
今日この日に選んだことの積み重ねで、私は10年後にどんな生活を送っているんだろう。


あ、あと最後に思った事。
前作は正直なところ、途中でどんな選択肢をしても結末は2種類しかなく、その2種類も固定のものでした。

今回は、誰と親密になったかで同じEDでも微妙にEDの演出が違ったりと、グレードアップしていました。
「いや、選択肢があっただけで結末変わらんやん!」という感想があった前作を踏まえての今作なのでしょうか。とても楽しめました。


全体的に哀愁が漂っていてかなり感傷にひたっちゃったなあ、、、

<2020年にプレイしたわたしのメモ>

ホラーゲームと音楽がすき

コロナで暇なので、好きなものをメモや日記的に書いていきます。

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